ビジネス統計スペシャリストという民間資格があります。
https://stat.odyssey-com.co.jp/outline/excel-sp.html
今回はこの資格を取った経緯と、勉強方法、試験の感想についてメモしておこうと思います。
資格概要と感想
エクセル分析スペシャリスト※1 は、データ分析の”実践”に重点をおき、分析データの理解・まとめ方、仮説検定、相関分析、回帰分析などを出題範囲に含みます。Excelの分析ツールや関数を活用して、ビジネスデータ分析の実践力を評価する試験です。
(公式HP)
この資格は↑のように、統計的な考え方を駆使したデータ分析の能力を示す資格です。
とはいっても、範囲は重回帰分析までで、統計検定2級と3級の間くらいのレベル感です。
理論の知識よりかは、EXCELの分析ツールをきちんと使えるか、実際に回帰分析や仮説検定を行う際の注意点を知っているか、といったところがよく問題として出ていた印象で、まさに「実践」に重きを置いた内容でした。
転職サイト登録するときの資格の検索とかでも引っかからないし、あまり「この資格持ってるので統計強いですよ!」とか言えるような資格ではないですが、自分はすごく受けてよかったなと思っています。
理由としては、カイ二乗検定の残差分析とかは実際に実務で使う機会があったりして、学んだことが使える、というのが1点。
あとは単純に文系卒で統計と全く関係のないバックグラウンドでも、ちょっとの時間投資で統計資格がとれて、人様にちょっとは統計わかりますよといえるようになった、というのが2点。です。
また、データ分析自体に素養というか不慣れな人には、
量的変数(である/でない)×質的変数(である/でない)
の4象限にわけてそれぞれの分析の観点を整理されていたりするのが結構わかりやすい説明に感じるので良いと思います。
勉強の仕方について
自分は大学生のころに2コマくらい統計の授業をとっていた(ので仮説検定、回帰分析は何となく把握している。数式はきつい)くらいのレベルでした。
やった勉強としては
①公式テキスト(旧)を1周して、末尾の問題を解く(8時間)
②公式テキスト(新)を1周して、末尾の問題を解く(4時間)
③公式テキストの付録のサンプルデータを使って、EXCELの分析ツールを手で動かす(2時間)
この3つです。
機械学習の勉強をしていて、回帰分析の範囲はある程度すでに理解していたので、仮説検定の箇所を重点的に見ました。
※左:公式テキスト(新) 右:公式テキスト(旧)
ちなみに昔の公式テキストのほうが、数式とかしっかり出てきて難しいです。
しかし、テストはぜんぜん数式の理解は問われないので、新しい方の公式テキストだけ買って勉強すれば資格は取れます。
ただ資格取得が目的ではなくて、ちゃんと使える知識が欲しい、なら昔のテキストも併せて勉強することをお勧めします。
どんな人におすすめか
・これから1から統計の勉強をはじめます、でも統計検定2級はちょっと難しいな・・・
・統計検定2級とったけど、いまいち仕事でそれを活かせている感じがしない。知識の持ち腐れになってしまっている感がある・・・
・文系卒だけど統計できるようになりたくて、数式あんま興味なくてどういうことができるようになるか知りたい
・めっちゃ時間を割けないけれど、さくっと統計系の資格が欲しい
みたいな人にはおすすめです!
逆にこんな人にはお勧めしません。
・エクセルで扱えないようなビッグデータを普段業務で扱っている
(→エクセル分析ツールが使えるよ、という資格な側面が強いので仕事に役立たないでしょう)
・仮説検定とか回帰分析とかもうすでに知ってます。
(→新たに学ぶことはないでしょう)
・お金がない
(→受験料が1万円となかなかお高いです)
というわけで、マイナー資格ですが受験を検討している方に役立つ情報となっていれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!