トム・ケリー&ディビッド・ケリー『クリエイティブ・マインドセット』を読みました

『クリエイティブ・マインドセット』を読みました。

クリエイティブ、というと才能ある一部の人を指すように思っていましたが、この本は

そんなことないよ、だれでもクリエイティブな素質があってただそれを発揮しようとしているかどうかの違いしかないよ、

みたいなことを主張しています。

それもって、著者はたくさんの人に「クリエイティブ・コンフィデンス(想像力に対する自信)」なるものを持ってほしく、それを得るためにはどうしたらよいか、得るとどんないいことがあるか、なんてことをたくさんの具体例を交えて述べています。

自分ぜんぜんクリエイティブさのかけらもない(と思っている)んだけど、、でもクリエイティブな仕事とかそういうのにあこがれはあるんだよな、、みたいな人が読むといい意味で背中を押してもらえるというか、勇気をもらえる良い本に感じました。

では、印象に残った箇所等メモしておこうと思います。

 

人間はみなクリエイティブである

 

冒頭にも書いたように、「クリエイティブ」というと、それは生まれ持っての才能で、そういった仕事は一部の才能ある人の特権のようなイメージを持つ人が多いように思います。(自分もその一人です)

しかし、著者いわく、経験上だれもがクリエイティブであり、大半の人はクリエイティブな能力を発揮する自信がないために、「私はクリエイティブ系じゃないので、、」と自分で自分の想像力にふたをしてしまっているのだそうです。

クリエイティブ性みたいなものは才能だと思われていて、あるなしで語られることが多いけれども、そうではなくて、みんな持っていてそれを発揮しているかいないかの差である。

それでもってそれを発揮しているかいないかを分かつのは、クリエイティブな能力を発揮する自信だということになります。(すなわちクリエイティブコンフィデンス)

著者はクリエイティブコンフィデンスをこのように定義しています。

・自分には周囲の世界を変える力がある、という信念

・自分のしようと思っていることを実現できるという確信

こう書くと現実を見てない子供のように感じますが、まさに子供のころってクリエイティブでしたよね。

なんにでも興味をもって思うがままに表現して、みな小さいころはそうでしたが、大人になるとそうでなくなります。

それが分別を身に着けた、ということでもあるのですが、その分別を過剰に持ちすぎてはいないでしょうか、という問いかけはあってもよいと思います。

実際、創造性に蓋をしている大きな部分は、たとえば「何かやらかせば社会的に拒絶される」みたいな恐怖が占めているそう。

この本の第2章ではそういった恐怖心をいかにして克服するか、という内容が書いています。

 

自分にしている蓋をどうやって外すか?

 

みなクリエイティブ性みたいなものは持っていて、それを発揮する自信がないために自分に蓋をしてしまっている人が大半だ、ということでした。

それで気になるのは、ではどうやったら蓋を外せるのか、あるいは自信を獲得するのかという部分です。

 

指導付きの習熟(guided mastery)

ヘビ恐怖症を克服させた事例が紹介されていました。

そこではバンデューラというとある心理学者さんが恐怖症の治療に用いている「指導付きの習熟」という方法論が適用されていました。

要点としては、

・大きな恐怖と向き合うこと

・自分だ対処できる程度の小さなステップを一つずつこなしながら克服していくこと

があげられます。

恐怖症を持っている人は概して現実とは異なる強い思い込みを持っていることがあり、治療の過程で、その人の無理にならない範囲でスモールステップで誤解を解いていくとうまくいくそう。

それでもって大事なのは、このやり方で治療した人は、恐怖を克服した副作用的に、自己効力感を手にしたいたこと。まさにその自己効力感こそがクリエイティブコンフィデンスなるものらしいです。

というわけで言いたいことは、思い込みに縛られずに挑戦し、小さな成功体験を積み重ねていくことが大事だということです。

この記事にもいろいろ書いてあります↓

https://enterprisezine.jp/bizgene/detail/5318?p=2

 

失敗に対する恐怖の克服

 

失敗するのが怖い、という恐怖感への対処法は、失敗を許す環境つくり等いろいろあるものの、一番重要なのが考え方を変えることです。

失敗はマイナスイメージを持たれがちなものの、エジソンの有名な言葉にあるように成功の元です。

天才的な創造力を発揮した人が、才能によって成功をつかみ取ったのかといったらそうではなく、試行回数が人よりも圧倒的に多かったからだ、というのが著者の主張です。

エジソンもライト兄弟も、モーツァルトもダーウィンも、みなたくさんの失敗をしていて、決して挑戦の成功率が人よりも高かったわけではないそう。

普通の人は、一度失敗したらそれを口実にして挑戦することをやめてしまいますが、普通の人と違ってエジソンらが偉大な功績を残すことができたのは、失敗してもそれを挑戦をやめる口実にせず、粛々と挑戦し続けたからなんですね。

 

思ったこと

 

自分は大学3年生くらいまでは、「自分は文系だから」と理由をつけてプログラミングとか数学とかそっち方面には関心があっても手を出していませんでした。(できないと思い込んでむしろ避けていました)。

ところが、良い縁があってそちらの世界に触れる機会があり、一歩足を踏み出してみるとこれが意外と大丈夫で、自分で実際以上に難しく考えすぎていたことに気が付きました。

はじめは文系の自分にはプログラミングなんて無理、と思っていたのが、Pythonを触り始めて自分でもできることがわかり、少し自信が付きました。

その時は機械学習に興味があっても、数学の素養のない自分には無理だと思っていたのが、知人の影響で勉強し始めるようになってこれまたなんとかわかるかもしれない、と思うようになりました。また自信が付きました。

その時はKaggleなんてめちゃレベルの高い人たちばっかりが住む世界で自分なんか無理だと思っていたのですが、今となっては(実力は足りないですが)コンペに取り組んでみたり、カーネル読んだりしています。これまた自信が付きました。

そうやって、その時その時で自分ができる範囲で前に進んで自信をつけていくと、結構前の自分では考えられなかったことが抵抗なくできるようになっていきます。

本を読んで、指導付きの習熟とか自己効力感の話を読んだときに、まさにこのことか、ととても腑に落ちました。(セルフですが。)

小さな成功体験を意識的に積み重ねていくことが、自分はできる!という気持ちを生み挑戦を促し、それによりさらに成功体験を積める、といったいい循環が生まれるんですね。

 

前からやってみたかったことか、やってみようと思いつつだらだら先延ばしにしていたりやめてしまったことがある人がいたら、ぜひ手に取ってみてもらいたいなと思います。

やってみよう、という気持ちにさせられること間違いなしですよ。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。