細谷岳広『結局のところデザイン思考ってなんですか?』の読書メモ

細谷岳広の『結局のところデザイン思考ってなんですか?』という本を読みました。

きっかけはこれからデザイン思考を学ぼうと思っていて、kindleunlimitedで無料で読めて、分量も少なく入門に手頃に感じたためです。

結果正解でした。

何も知らない人(自分)がデザイン思考って聞いて思い浮かべるようなイメージはどうやら実際のものとは違うらしいことがわかり、デザイン思考界隈の言葉をきちんと知ることができたのが主な収穫です。

はじめてでUXとかデザイン思考の概要をざっくり知りたい、という人にはおすすめです。

では簡単に覚えておきたい箇所をメモしていこうと思います。

 

デザイン思考が必要とされる背景

・昔は製品の需要が供給を上回り、モノは作れば作るほどよく、何も考えなくても売れていた。

・一方で、現在はモノにあふれ、ニーズも非常に細分化しており、人々の生活や価値観も大きく変わってきていて、ただいいモノを作っただけでは売れない。

・また、インターネットの登場で、今まででは考えられないスピ―ドで世の中が変化していく中で、既存事業を守ることに固執していては立ち行かない(=イノベーションが求められる)社会となっている。

・こういった背景の中で、イノベーションを起こす方法論の一つとして、デザイン思考が注目されている。

 

デザイン思考とはなにか

・デビット・ケリー曰く「デザイン思考とは、イノベーションを日常的に行うための方法論の一つ」

・既存の考え方にとらわれず、人々が本当に望んでいることは何かを考え抜くスタンス。人々が抱えているふわふわした課題や問題点を具体化し、様々な角度から解決案を複数用意して、解決に導く。

・デザイン思考は、ユーザー中心の目線にたち、ユーザーが使いやすく、ニーズを満たし、やりたいことを完了でき、そしてポジティブな気持ちにさせることを目標としており、それを達成するための手段である

・具体的な流れとしては、

①発見フェーズ:ユーザーを取り巻く環境等、様々な角度から課題とされていることを疑い調査する。

②問題定義フェーズ:本質的な問題(場合によってはユーザー自身が気づいていないような問題)を見極め、改めて課題を定義する。

③作成フェーズ:簡単なプロトタイプを作成し、利用を想定される環境に近い環境で実際にユーザーに触ってもらいフィードバックをもらう。それをもとに適宜作り直す。

④提供フェーズ:完成したサービスをユーザーに提供。しかしここはゴールではなく、きちんと効果検証し、ユーザーが思っていた体験をしなければ再度アイデア出しに戻る。

これを短いスパンで何度も繰り返して、よりよい体験をつくってゆく。

・「たくさん失敗し、素早く失敗する」

 

印象に残った個所

・自己表現が目的なのは芸術であり、デザインの目的はユーザーに伝えたい内容を伝えること。だからデザイナーに必要なのは芸術センスではなく、、、

必要なのはユーザーへの洞察力とそれらを形作っていくプロセスの知識、そしてそれらを反復してブラッシュアップしていく分析力です。つまり、デザインに必要なものは誰でも学び、身に着けることができるのです。

 

おわり

 

デザイン思考、ときいて思い浮かぶイメージは、クリエイティブで柔らかい頭が必要で、論理と対局にあるようなものだったのですが、実際はそんなに身構えなくてもよいものだと知れたことが大きな収穫でした。

正直なところどのあたりが”デザイン”なのかがよくわからなかったのですが、とにかくユーザー中心の目線で潜在ニーズを解決しようというものだという認識が得られました。

ユーザー中心であることは決してユーザーの御用聞きをすることではありません。ユーザーが欲しいと言ったものを用意するのではなく、「なぜそれを欲しいと思ったのか」を深く検討する必要があります。たとえば、大手自動車メーカーのフォード社の創業者は「ユーザーに何が欲しいかを聞いたら、『速く走る馬が欲しい』と言っただろう」と述べています。ユーザーの御用聞きとして速い馬を何頭も用意していては、永遠に自動車は生まれませんでしたよね。表層にとどまらず、ユーザー自身が気づいていない本当のニーズを掘り起こしてこそ、ユーザー中心と言えます。

(引用)

 

これから自分が携わっていくことになる実務でもそういった考え方がとても重要になってくるとも思うので、引き続き関連書籍をあたって勉強していこうと思います。

最後までよんでいただきありがとうございました。