夢がファッション化していないか。「人生を豊かに歩むために大切なこと どうでもいいこと」

「人生を豊かに歩むために大切なこと どうでもいいこと」という本を読みました。

フランス人の感覚から日本を眺めてみて、そこちょっと違うんじゃないの?と様々な観点から指摘している本です。

簡単な紹介と感想を書いていこうと思います。

 

どんな本?

著者のフランソワ・デュポワさんはフランス人音楽家として日本にやってきて、縁があって慶應義塾大学で音楽を教えることになり、現在は人生やキャリアについての考え方を教えるキャリアデザインの授業なんかも開いていた方です。

(慶応って音楽の授業あるんですね、、、!)

フランスの文化的背景をもって日本で暮らして、大学生とも接して、日本の良いところだけでなく違和感もたくさん感じたそうで、

この本ではデュポワさんが考える豊かに生きるための考え方みたいなものがつらつらと書かれています。

わりとよく聞く日本の悪いところとかが書かれていて、またそれか、もう聞いたことあるよ、と思う部分も多々あったのですが、夢に関しての章は自分の最近の感覚とも照らし合わせて考えさせられました。

 

夢のファッション化

印象に残ったのが、「夢をファション化していないか」という指摘です。

そしてもうひとつ気になっているのは、夢を持つことがあたかもファッションのように語られていることだ。それがユニークな人間の証として、その人の独自性の証として、極めて安易かつ便利に使われてしまっているように思うのである。自分には夢がある、こうしたい、ああしたい、と語ってさえいれば、なんとなくそれで時間が流れていくことが許されている印象がある。

(第二章 夢には作り方、叶え方がある より引用)

世間的に夢をもつことはいいことで、夢をもちなさいと言われていて、一方でちゃんと夢を持っている人は少なくて。

なので、その中で自分にはこういう夢があるんです、ということはユニークな人間の証として自分のオリジナリティを出す効果があります。

 

自分のやりたいことが自分の内側からふつふつと湧いてきて夢が形作られるのが自然であるように思うのだけれど、このような効果があるおかげで、あるいは世間からの要請のせいで、とりあえず何かしらの(本当にやりたいのかもわからない)夢が先行してしまっているケースがある。

そのような場合は、世間にいい顔をするとか、自分はこんなユニークな人間だよ、というアピールのために夢ができているので、その夢のための行動や努力があまり見られない。

そのことを指して”夢のファッション化”と指摘しています。(と解釈しました)

 

ちょうど自分が夢のファッション化に当てはまっていたので、読んでいてむむむっと思ってしまいました。

今は将来ブックカフェ開きたいな、なんて考えているのですが、それを思い始めたのは大学2年生くらいの頃。

ちょうど卒業したらどうしようかな、、と将来のことを考え始めていた時期で、何かしら夢を持って、そこから逆残して決めていったほうがよいなと考えて、とりあえずなにか作ってしまおうということでブックカフェが出てきました。

今となっては、どうしてブックカフェやりたいの?なんて聞かれても

「昔から何かしらのお店を持ちたいと思っていて~とか

お店で自分を表現して、そこに人が来ていいねって言ってもらえることでめちゃくちゃ深く承認欲求が満たされると思うんですよ~とか

いい本を知ってもらえたり共感してもらえるのって嬉しいじゃないですか~とか」

いろいろ説明することはできるのですが、おもえばこれって後付の理由なような気がしなくもない。というかそうです。

 

ブックカフェ開業講座というものに行ってみたり、気になるブックカフェに数件行ってみたりはしたものの、きちんと詳細に開業するまでの計画を立てているわけでもなく、とくにここ1年くらいはブックカフェのための直接の活動はあまりしていないです。

本に書いてあるように、外に向けての自分の顔、ファッションとして夢を持っているのでは、と言われたらたしかにその側面もあるな、と思っていしまいます。

 

デュポワさんは、無理に夢を持とうとするのは不自然だ、とか

夢というのは、少しずつ形作られていくものである。いきなりポンと浮かんで、あるいは形ができて、「これは私の夢です」などと明確になるものではない。少しずつ時間をかけて、じわじわと明確になっていくものなのである。つまり、生きているうちの大概の時間、我々は迷子なのだ。迷子の状態で「ああでもない」「こうでもない」と右往左往する中で、少しずつ夢が形になっていくのである。それが、自然な状態なのだ。だからこそ、夢を持たなければいけない、といった強制的な考え方に、僕は違和感を持たざるを得ないのだ。いきなり夢は具体化されないのが、当たり前だからである。

何ていうふうに述べています。

そして、あまり行動していないのにもかかわらず夢はいつか叶うと思い込んでいる人がいることにびっくりしているそう。

流行りの歌や書籍で夢はいつか叶うといった根拠のない励ましがあることが夢のファッション性を高めていると言っています。

夢はファッションにしてはいけないし、単なる夢として終わらせてしまっては意味がない。

大事なのは、少しずつ自分を前に進めながら、行動を進めながら夢を形作っていくこと。自分で考え、動きながら決めていくからこそ、本当の夢に出会えるのだ。そして問われるのは、夢のために、未来のために、今、実際に何をするのか、ということである。夢の実現に向かって本当に行動を起こせるか、ということだ。

 

夢は自分の体験から形成されるし、行動しなければ叶わない、というメッセージですね。

夢をもっているけれども現在あんまり行動していない人がいたら、その夢ってほんとうにあなたのやりたいことなの?と内省してみる必要もあるかもしれませんね。

 

また、もし夢をつくらなきゃいけない、なんて強迫観念にかられている人がいたら読んでみてください。

 

おわり