【動物園学】井の頭自然文化園「大学生のためのズーカレッジ」参加レポート

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昨年のイベントでしたが、夏ごろに「大学生のためのズーカレッジ」に参加してきました。

年パスを買ってちょくちょく井の頭動物園へ足を運ぶようになったので、ホームページを見てみたら、こんなものを発見しました。 ...

井の頭自然文化園主催で、毎年行われているようです。

半年以上たってしまいましたが、楽しかったという思い出だけで終わらないように、学んだことを振り返ろうと思います。

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どんなイベント? ズーカレッジ基本情報

井の頭自然文化園(井の頭動物園ではありません、ここ重要!)が、大学生、大学院生に動物園の理解を深めてもらうために開催しているイベントです。

動物園といえば、掃除やえさの準備、動物の健康管理といった飼育に関わる業務を想像される方が多いと思います。しかし、動物園には他にも多くの仕事や果たすべき役割があり、さまざまな職種の職員が運営にたずさわっています。

講座「大学生のためのズーカレッジ」では、動物園の業務の一部を体験し、これまでの動物園、これからの動物園について、動物園のスタッフを交えて議論します。就職希望の方はもちろん、動物園の活動に興味がある方の参加を歓迎します。

ズーカレッジホームページ

ホームページに書いてある例にもれなく、自分も動物園の仕事といったら、動物のお世話の仕事を想像してしまっていました。

ですので動物園の裏側がどんな仕組みで動いているのか知ることができて、とても勉強になりました。

参加者について

動物園から割と近いところに住んでいる人ばかり参加するのかな、と思っていましたが、北海道など遠方からわざわざ参加されている人もいたのはびっくりでした。

情報収集能力すごいです。

大学生、大学院生対象ですが、比較的高齢の大学院生の方も参加されており、

いろいろな学部の人が集まっていたので、多様なメンバーと交流ができました。

ズーカレッジの振り返り

グループワークだけでなく、座学や、職員さんとお話する時間もたくさんあって、学べたことはたくさんありました。

特に記憶に残った部分と、覚えておきたい部分についてまとめようと思います。

※記憶の薄れている部分については、本で知識を補足しています。

「動物園学入門」 村田浩一・成島悦雄・原久美子編 朝倉書店

どんなことをするの?

主に3つです。

①解説を聞きながら、井の頭自然文化園をぐるっと案内。

②座学(動物園学)

③グループワーク

①については、動物園の職員さんしか入ることのできない、まさに裏側まで案内していただくことができました。

餌をつくっているところや、今はなきゾウの花子がかつて立っていたその場所など、案内を聞きながらだいたい一通り巡ることができます。

分園の水生物園のほうにも行きます。

②については、わりとたくさんの時間をとって、動物園学についてお話してくださります。

題目としては

動物園での動物や自然の伝え方

都立動物園の組織と仕事・例

動物展示の改善

JAZAのお仕事

動物園とデザイン

等です。

そもそもそんな学問分野があったことも知らなかったですし、興味がわきました。

メインは③だったかなと思います。

動物園に来訪するお客さんに動物のことをよく知ってもらうためのイベントを最終日までに企画、準備をし、最終日に1時間の枠で実行します。

4つのグループにわかれ、それぞれのグループが異なる動物のイベントを考えます。

グループごとに担当動物の飼育員さんにいろいろお話を聞き、それを踏まえた上で考えていく、といった形です。

4日間で全行程がおわったら、お疲れ様でした~とミニ打ち上げをやって終了です。

打ち上げの場には、それまでで話す機会のなかった動物園の職員さんがたくさん来てくださるので、きになるあの動物について、担当の職員さんが教えてくれたり、獣医さんからお話聞けたり、園長さんと直に話せたり・・・しますよ。

(座学)動物園の歴史と役割

動物園の世界史

近代の動物園は、ルネサンス期の「メナジェリー」というものが起源となっています。

メナジェリーは、貴族が珍しい動物を集めたコレクションです。

貴族の地位や権力の証として、はたまた珍しいものを集めたい、自慢したいという気持ちから動物が集められ、それが一般にも公開されるようになります。

世界最古の動物園は、オーストリアのシェーンブルン宮殿で、これはかつてハプスブルク家の離宮の中に、フランツ1世がつくったメナジェリーが一般公開されたものです。

ちなみに、フランツ1世はメナジェリー作成のさいにヴェルサイユ宮殿を参考にしたそうで、そのヴェルサイユ宮殿のメナジェリーは、フランス国立自然史博物館になっているそうですよ。

ロンドン動物園は、動物学研究目的で、研究者にのみ公開され、その後一般公開になりました。

このように、動物園は

プライベート→パブリック

コレクション→動物学研究

といった大きな流れがあったそうです。

動物園の役割・存在意義

一般大衆に広まった動物園ですが、古典的な役割として以下の4つが挙げられています。

レクリエーション

調査研究

自然保護、種の保存

教育

私達は動物園に主にレクリエーション目的でいきますが、他にもこのような役割が動物園には求められています。

種の保存のために、動物に心地よい空間を用意しようと思うと、人間の目から隠れるスペースをたくさん作ることになり、レクリエーションの要素が弱まってしまう。

かといってレクリエーションに注力しすぎるのも、、、なんてジレンマがあったりするそうです。

(座学)JAZAという組織

動物園には’生きた’動物が欠かせないですが、ワシントン条約や、原産地での規制、あるいは自然保護運動の高まりといった背景から、野生動物の入手が困難となっています。

絶滅危惧種も増えていますよね。

それだけでなく、動物園ごとに飼育基準の違いがあることから、動物園生まれの動物の輸入も困難であるそうです。

野生動物もダメ、動物園生まれの輸入も難しいとなるとどうすれば・・・

ということで、動物を計画的に繁殖させる必要が生じてきます。

また、飼育スペースが限られていたり、といった事情もあるため動物園間の動物の移動もやはり必要にはなってきます。

そこで、動物園の動物の繁殖や個体群の維持のために、JAZAという組織が裏で管理を行っています。

JAZAとは

Japan Associations of Zoos and Aqualiums (日本動物園水族館協会)

の略称です。

動物園の動物をよく見ると、体に管理タグがついているのがわかると思います。

あれで個体を識別し、個体情報を各動物園で定期的に収集し、データベース化が行われます。

その情報を分析・評価し繁殖計画や、移動計画をJAZAで行っているのです。

JAZAの上にはWAZA(世界動物園水族館協会)があり、世界単位での管理も行われています。

2018年5月現在、JAZAには日本の91動物園が加盟しています。国内にそんなに動物園があったのか!とびっくりしました、、、

興味のある方はこちらがJAZAホームページです

http://www.jaza.jp/index.html

(ワーク)野鳥飼育員さんからのお話

自分は野鳥エリアを担当するグループだったため、現場野鳥飼育員さんからお話を伺う機会を得られました。

記憶に残っているのは、飼育員さんのジレンマのお話です。

a) 飼育員さん本人にとってのラクさ

b) 動物にとっての居心地のよさ(雨やどりする木、卵をうめるところを隠す草、等)

c) お客さん目線の見やすさ

これら3つが互いに対立しあい、どう展示をつくればよいのか、という悩みが深いそうです。

管理のしやすさを重視するのであれば、昔ながらのコンクリートで囲まれて何も置物(木とか草とか)のない空間がもっともよいです。(すぐ見つかるし、掃除をしやすい。)

ただし、その環境は動物にとっては最悪でしょうし、お客さん目線でみても動物がかわいそう、、、なんて写るかもしれません。

かといって動物のために障害物をたくさん設置してしまうと、飼育員さんもなかなか動物をみつけられず管理しにくかったり、お客さんも動物がいないと思って素通りしてしまう。

こういったところでどう動物展示を行えばよいのか、というところに頭を抱えているんですね。

面白かった雑学~

・うずらは実は絶滅危惧種だった

・キツツキという鳥はいない、そいつらの名前は○○ゲラ

・キジは春頃、メスを独り占めするためにオスとオスが死ぬまで戦うため、ゲージを分けているらしい

・地面ですごす鳥はちょこちょこ水浴びならぬ砂浴びをしている

・屋根のないところで飼われている鳥は、切羽、断翼されているため逃げない(逃げられない)

・ふくろうは耳が左右で高さの異なる位置についており、それにより立体的に音源を認識し、目に頼らず的の位置を捉えている

等等

自分の世界が広がるいい体験でした!

おすすめです!

おわり

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